弊社は、国語専門の個別指導塾を経営しています。都内2教室とオンライン校を展開しており、10年間で延べ1500人以上の生徒を指導してきました。塾業界では国語の成績が伸ばしにくいとされてきましたが、そのウィークポイントを独自の「直井メソッド」により解消し、生徒の国語力を向上させ、受験指導につなげています。現在、コロナ禍でオンライン校の生徒数が右肩上がりに伸びています。
「直井メソッド」による指導方法の特徴として、右脳認知と、英語などのスタンダードな語学学習方法を、国語学習に適用した点があげられます。 直井メソッドとは、単なる個人的な国語の教育法ではなく、言語学習の発達段階や視覚認知、文章構造理論とその入試問題への応用などを、体系立てたものであり、普遍性があります。 さらに右脳認知による図解教材は特許を多数取得しており、塾業界の中ではかなり異質なビジネスモデルとなっています。 業界で個別指導塾は多数存在していますが、設立当初、国語専門塾は皆無であり、国語専門塾のパイオニア的な存在であることが弊社の強みであると考えています。
設立当初は自由が丘で個別指導を行っており、そこで国語力に問題を抱える帰国生の指導をする機会がありました。指導を進める中で日本に帰ってきた帰国生の国語力をリカバリーすることは困難を極めると分かりました。彼らは英語中心の環境にいたため、英語を母語として思考する習慣が身についています。しかし、帰国して環境が変わることにより、彼らは英語を忘れてしまいます。一方で日本語で思考する習慣は身についていないため、思考のための言語力が極端に弱くなってしまっていました。そのため海外在住時から国語指導をして、思考のための言語力(=国語力)の基礎を鍛えるべく、マンツーマンの英会話レッスンを模した授業開発を決意しました。
上記のような問題意識のもと、2014年頃からオンライン授業のオペレーション開発に取り組み始めました。教室では、1対1の会話型授業を行っていたため、マンツーマンのオンライン英会話などと同様に、スカイプによるレッスンを試みました。しかし、教材を使ったやり取りに必要な画面の解像度が得られず、回線も不安定だったため、一旦断念せざるをえませんでした。その後、Zoomによるオンラインサービスが日本に提供されたと同時に、オンライン授業を開始し、2017年、オンライン校を設立しました。同時並行で、オンライン授業独自の運営方法やオンライン専門の講師採用育成、事務、管理方法などを開発・改良し続け、本格的なリリースに至ったのは2019年12月です。 オペレーションが完成しても、当時はZoomが社会にほとんど知られていなかったため生徒が集まらず、集客に問題を抱えていました。
オンライン校における集客のターニングポイントとなったのは2020年3月頃であり、コロナ禍により塾への通学が困難になったことに加えて、社会で一気にZoomが認知されたことから、主に国内の生徒の需要が伸び、事業が軌道に乗りました。塾業界全体もオンライン授業に切り替えていきましたが、オペレーションがまだ弱く、7〜8割は上手くいかなかったそうです。弊社は不幸中の幸いにも2年前からオペレーション開発を続けていたため、比較的にスムーズに対応できました。そして東京の2校に来られる生徒さんしか受けられなかった授業を、住んでいる場所に縛られないで、地方の生徒さんにまで届けられるようになりました。
また、オンライン校の開発を進めていた時期に、国語の基礎力を自立学習で身につけられるオンライン教材「ロゴス」を同時並行で開発していました。ロゴスはオンライン校のみならず他の教育機関でも使ってもらえるシステムとなっています。オンライン校を海外へも拡大し、当初の目的であった国語の基礎力が必要な海外の生徒さんにも、「ロゴス」を始めとする教材を届けていきたいと考えています。